キャタピラ内部

秋の夜長少し肌寒い中、公園という戦場に集まった兵士は6人。ある者は自家用車、あるものは駅から徒歩。それぞれにこれから始まる戦いに向けて準備は万全である。

  • まず

公園の薄暗いライトの下、自らが搭乗する戦車であるキャタピラをダンボールで作成。一台は、幅広い重量感のキャタピラ。一台は、大塚愛の写真でデコレートされたキャタピラ。一台はオーソドックスなキャタピラである。キャタピラとはダンボールをつなぎ合わせ、丸くして人が入れるようにしたものだ。写真

  • 兵器

ダンボールの切れはしで作られた3cm四方の弾丸を動力がゴムのダンボール製の大砲で飛ばす。これが最大の武器。写真。その他は据え置きの大砲。箱に穴を空けた空気砲、両側から叩いて空気を飛ばす。あとは様々な形のダンボールの切れ端、投げて衝撃を与える。

  • 敵兵、大将、民間人そして家畜。

戦場に置かれた迷彩服の敵兵。遠近法で近くに置いてあるように見える敵の戦車。両手を挙げ、厳しい戦場で裸となった民間人。以上に乳の多い家畜の牛。そして、倒すと一気に戦況が変わると言われる、迷彩のシャツを来たみのもんたの顔の大将。全て、ダンボールで作られている。民間人を倒さないようにしなくては!!

  • いざ、出陣。

キャタピラは3機。戦場に行ける人数は限られている。搭乗する兵士たち。キャタピラから身を乗り出すとスーパーカーに乗りながらナンパをしてるようにも見える。第1陣の先発隊が編成され、ついに戦場へ。試乗の際、靴を脱ぎしゃがみがながら前に歩くを早く進めるとの助言を有効に活用し、進む。速度は意外と速い。ダンボールの弾丸が飛び交い、戦車、兵士が次々と倒れていく。記録用に写真を撮るメンバーは「戦場カメラマンになったようだ」と語っていた。戦況を優位に進めている。しかし、大将であるみのもんたはなかなか倒れない。空気砲の音だけが虚しく公園を響かせる。倒れない。多くの弾丸、切れ端をもってしても倒れない。一度、肘が当たって倒れてしまったが、別のキャタピラーが後ろへ回り起こした。そして、倒した。急いでキャタピラで陣地に戻り、戦場での活躍に一喜一憂。しかし、一台のキャタピラは無理がたたったのか、連結部に破損が見つかり、使い物にならなくなってしまった。

  • 第2陣、出陣。そして

第1陣で戦果を上げた、武器はダンボールで作られた即席のヤスクニ神社に祀られた。ごくろうさま。準備が出来た第2陣はすぐに出陣。一台はキャタピラの代わりにスケートボードに搭乗。この第2陣は、敵味方関係なく民間人でもお構いなしだ。大将のみのもんた、まっしぐら。見事に倒すのに成功したが、帰還した際、軍法会議にかけられダンボールで作られた、拷問具で拷問を受けることのなった。

  • 4畳半のキャタピラ。

荒れ果てた戦場を綺麗に片付け、次は巨大キャタピラの建造に取り掛かることになった。しかし、あと10分で帰らなくてはいけない、キャタピラーがいるので10分で作らなくてはならない。急げーー。つなぎ合わせて、ダンボールでとめるガムテ部隊とつなぎとめた部分を踏み込んで強くするダンス部隊が編成され、すばやく作る。そしてなんとか11分で完成。予想以上に大きいキャタピラに一同騒然。写真。
恐る恐る乗り込み、6人全員がのりこんだところで戦艦なぎさ発進!!中では手で押し進む前線と後ろから送る後衛に分かれている。速度は思ったより速い。それぞれが前をやっているため、後ろから送る担当がいないためにたるんでくる。中で転ぶものも出てきた。そんなことはお構いなしとは言わんばかりに、キャタピラは進む。中にいた人によると、「自分の上を通っていった人がいた」との証言もある。みんなが転んでキャタピラの中がめちゃくちゃになったそのとき、暴走が止まった。そう、キャタピラが耐えられなくなり、崩壊したのだった。そして、乗っていたものに笑顔が溢れ、大塚愛も笑っていた。広がって一枚のダンボールのとなった
キャタピラを公園の遊具に敷き、転がって遊んだ。回収は手巻き寿司の要領で巻き取り、折りたたみ車の上に載せて帰った。落ちないように止めたゴムが犬の耳の様に思えた。そして戦場を後にした。こうして1人の死者も出ない戦争は終わったのだ。お疲れさまでした。