海老と蟹の未来

海老の方がえびせんにしたときしっくりくる。蟹の方はミソが取れる。海老は後ろ、蟹は横に進む。両者も前には進まない。とすれば蟹が前に向いているとき海老が進んできたら避けられ、海での余計な犠牲者を増やさなくて済む。しかし、いくら蟹が前を向いていても海老を避けられない場合がある。それはとてつもなく海老が大きい場合だ。蟹ミソが3キロ以上の蟹の場合、海老はある条件が揃わない以上、避けられない。避けられない場合、両者の甲殻は擦れ合い、殻と殻の間から海水が入ってしまい、蟹はびっくりする。海老は不慮の事故になれているため落ち着いている。
殻の中に海水が入り込んでしまった海産物は主に、食用と扱われ、大変美味とされている。しかし、100tにつき、なるべくにしか漁獲が望めないため、市場に出回るのは、わずかとされている。それに加え、両者とも網にかかり獲れたてを漁船、浜、一般家庭などで料理用に茹でられてしまうために、その美味を味わった人間もそれとなくいないとされている。また最近では、海老にもはさみを持つ種がいると思い出され、蟹と海老の違いはますますわからなくなってきている。